「慢性腎臓病(CKD)と生活習慣病の関わり」
講師 政金生人さん
加齢や生活習慣病が発病に拍車をかける
定員500人のところに1500人を超える応募があった今回のセミナー。まず最初に登場したのは、腎疾患のトータルケアを行っている医師の政金生人さんです。
「現在の腎臓透析患者は約30万人ですが、それは氷山の一角。専門医の診察を受けたほうがよい人は、420万人ともいわれているんですね。これは、日本人の約30人に一人の割合です」
そもそも腎臓には、体液中の塩分や水分のバランスを調整したり、血中の老廃物をろ過して尿中に排出し、きれいになった血液を心臓に戻すといった機能が備わっています。
「ただ、残念なことに腎臓の機能は加齢とともに弱っていってしまいます。さらに腎臓は、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病の影響を受けやすく、生活習慣病の増加とともに腎機能が低下する慢性腎臓病も増えているのです」
腎臓の機能が低下すれば、体内に余分な水分や塩分がたまり、血圧が高くなったり、むくんだりします。また、老廃物がたまりやすくなるので、だるくなったり、吐き気や頭痛に悩まされることも…。造血ホルモンが足りなくなるので、貧血も起こります。
「さらに、進行すれば人工透析の必要が出てきますし、心臓病や脳卒中といった心臓血管病を引き起こす可能性も高くなります。自覚症状から見つけることが困難な病気だけに、定期健診や食生活の見直しで予防をしたり、進行を止めることが大切です」
【政金生人さん】 医療法人社団清永会矢吹嶋クリニック院長。 1986年、山形大学医学部卒業。2000年、同大学大学院医学研究科修了。山形大学医学部付属病院などを経て08年より現職。
2010年5月31日月曜日
2010年5月12日水曜日
高血圧・生活習慣病チェック
生活習慣病は日常の生活に気を付けることで防ぐことが出来るとされます。
そこで、簡単な生活習慣病チェックをしてみましょう。
これを行うことで生活を改めるきっかけになるでしょう。
まず初めは食生活のチェックです。
1、一日三食をきっちりと食べないことがある。
2、脂っこい料理や濃い味付けが好きだ。
3、レトルト食品やファーストフードを食べることが多い。
4、お菓子が好きだ。
5、野菜が嫌いだ。
生活習慣病予防には睡眠や運動も重要です。
6、睡眠時間が不規則である。
7、夜更かしすることが多い、または寝付きが悪い。
8、通勤・通学の時は自動車や電車を使って歩かない。
9、運動する習慣がない。
ストレスも生活習慣病を引き起こす原因になるため、ストレス発散などの対策も重要といわれます。
10、仕事や学校などでイライラすることが多い。
11、集中力が落ち込んできている。
12、夢中になれる趣味やスポーツがない。
13、喫煙者である。
14、アルコールを大量に飲む。
喫煙や飲酒の習慣も発症の危険を高くしてしまいますから、早急に禁煙し、お酒は適した量を守るのが大事ですね。
そして最後のチェックです。
15、定期健診を受けていない。
以上、15個の項目の中で、当てはまるものが5個以下なら生活習慣病にかかる可能性は少ないとされ、10個以上なら生活習慣病予備軍に属すると思われます。
しかし、生活の改善もせずに、運動不足や加齢などの条件が重なるようなら、いくら数個の項目しか当てはまらなかったとしても生活習慣病を発症させる場合もあり、少しずつでも生活を見直し予防できるように努力しましょう。
そこで、簡単な生活習慣病チェックをしてみましょう。
これを行うことで生活を改めるきっかけになるでしょう。
まず初めは食生活のチェックです。
1、一日三食をきっちりと食べないことがある。
2、脂っこい料理や濃い味付けが好きだ。
3、レトルト食品やファーストフードを食べることが多い。
4、お菓子が好きだ。
5、野菜が嫌いだ。
生活習慣病予防には睡眠や運動も重要です。
6、睡眠時間が不規則である。
7、夜更かしすることが多い、または寝付きが悪い。
8、通勤・通学の時は自動車や電車を使って歩かない。
9、運動する習慣がない。
ストレスも生活習慣病を引き起こす原因になるため、ストレス発散などの対策も重要といわれます。
10、仕事や学校などでイライラすることが多い。
11、集中力が落ち込んできている。
12、夢中になれる趣味やスポーツがない。
13、喫煙者である。
14、アルコールを大量に飲む。
喫煙や飲酒の習慣も発症の危険を高くしてしまいますから、早急に禁煙し、お酒は適した量を守るのが大事ですね。
そして最後のチェックです。
15、定期健診を受けていない。
以上、15個の項目の中で、当てはまるものが5個以下なら生活習慣病にかかる可能性は少ないとされ、10個以上なら生活習慣病予備軍に属すると思われます。
しかし、生活の改善もせずに、運動不足や加齢などの条件が重なるようなら、いくら数個の項目しか当てはまらなかったとしても生活習慣病を発症させる場合もあり、少しずつでも生活を見直し予防できるように努力しましょう。
2010年5月9日日曜日
高血圧の対策とサプリメントには効果がある?
高血圧の対策とサプリメントには効果がある?
様々な種類が販売されているサプリメントですが、今や日本人の40代以降の半数がかかり、国民病とも言われている高血圧には効果があるでしょうか。
多くの人が関っている高血圧だからこそ、高血圧の予防、高血圧の対策に役立つサプリメントは非常に多くの商品が販売されています。
血圧を正常値に調整する効果が期待できる栄養も様々です。
かつおに含まれるかつおペプチド、いわしに多く含まれるサーデンペプチド、ラクトトリペプチド、胡麻から注出して出来たゴマペプチドなどが、高血圧に効果的と言われている成分です。
たんぱく質からできるアミノ酸が一定の規則性を持ってくっついているものがアミノ酸で、高血圧の対策効果が期待できるものとされています。
サプリメント以外の方法でもペプチドを摂取することはできます。
ペプチドを多く含む食べ物を毎日食べることでの高血圧対策は不可能ではありませんが、継続して行うということは簡単ではありません。
高血圧対策として十分な成分を摂取するためには、目的とする栄養素が多いという食材を相当たくさん用意する必要があるでしょう。
サプリメントを利用すれば、効率よく高血圧対策に有効な成分を摂取することが可能になるのでおすすめです。高血圧に効果があるサプリメントは、食事だけでは足りなくなりがちな栄養素を補充するための存在といえます。
健康診断などで高血圧と診断されていない人の中にも高血圧の予備軍が多くいると考えられています。
ある日突然脳内出血や脳梗塞を引き起こす可能性もありますので、何もない時でも血圧は気にかけたいものです。
食生活の改善とサプリメントを上手く使用しながら、高血圧だけでなく体全体の健康管理にも気を配りたいものです。
様々な種類が販売されているサプリメントですが、今や日本人の40代以降の半数がかかり、国民病とも言われている高血圧には効果があるでしょうか。
多くの人が関っている高血圧だからこそ、高血圧の予防、高血圧の対策に役立つサプリメントは非常に多くの商品が販売されています。
血圧を正常値に調整する効果が期待できる栄養も様々です。
かつおに含まれるかつおペプチド、いわしに多く含まれるサーデンペプチド、ラクトトリペプチド、胡麻から注出して出来たゴマペプチドなどが、高血圧に効果的と言われている成分です。
たんぱく質からできるアミノ酸が一定の規則性を持ってくっついているものがアミノ酸で、高血圧の対策効果が期待できるものとされています。
サプリメント以外の方法でもペプチドを摂取することはできます。
ペプチドを多く含む食べ物を毎日食べることでの高血圧対策は不可能ではありませんが、継続して行うということは簡単ではありません。
高血圧対策として十分な成分を摂取するためには、目的とする栄養素が多いという食材を相当たくさん用意する必要があるでしょう。
サプリメントを利用すれば、効率よく高血圧対策に有効な成分を摂取することが可能になるのでおすすめです。高血圧に効果があるサプリメントは、食事だけでは足りなくなりがちな栄養素を補充するための存在といえます。
健康診断などで高血圧と診断されていない人の中にも高血圧の予備軍が多くいると考えられています。
ある日突然脳内出血や脳梗塞を引き起こす可能性もありますので、何もない時でも血圧は気にかけたいものです。
食生活の改善とサプリメントを上手く使用しながら、高血圧だけでなく体全体の健康管理にも気を配りたいものです。
2010年5月7日金曜日
高血圧・あなたを守る健康診断。生活習慣病の予防のために。
あなたを守る健康診断。生活習慣病の予防のために。
http://www.shizuoka-med.jrc.or.jp/patient/check/
健康診断・人間ドック
あなたを守る健康診断。生活習慣病の予防のために。
家庭がいつでも明るく幸せであることはみんなの願いです。そのためには家族全員が健康でなくてはなりません。しかし、30代後半から始まる生活習慣病は、本人が健康だと思っていても自覚症状がないままに発病し、病気が進行してから発見されることが多いという特徴があります。このため病気が発見されたときには、しばしば手遅れになっていることがあります。
このような重大な問題を防ぐには、定期的な健康診断を受け、生活習慣病を早期発見することが唯一の方法と考えられます。あなたやご家族のために、1年に一度は人間ドックで健康診断を受けられることをおすすめいたします。
人間ドックには1日人間ドック・脳ドック・肺ドック等のコースがあり、さらにドックのほかにもご要望の方にはオプション検査もご用意しています。
http://www.shizuoka-med.jrc.or.jp/patient/check/
健康診断・人間ドック
あなたを守る健康診断。生活習慣病の予防のために。
家庭がいつでも明るく幸せであることはみんなの願いです。そのためには家族全員が健康でなくてはなりません。しかし、30代後半から始まる生活習慣病は、本人が健康だと思っていても自覚症状がないままに発病し、病気が進行してから発見されることが多いという特徴があります。このため病気が発見されたときには、しばしば手遅れになっていることがあります。
このような重大な問題を防ぐには、定期的な健康診断を受け、生活習慣病を早期発見することが唯一の方法と考えられます。あなたやご家族のために、1年に一度は人間ドックで健康診断を受けられることをおすすめいたします。
人間ドックには1日人間ドック・脳ドック・肺ドック等のコースがあり、さらにドックのほかにもご要望の方にはオプション検査もご用意しています。
2010年5月4日火曜日
高血圧・安全なはずのシャンプーが、発癌(がん)性物質の生成につながる恐れがあることが新たな研究で明らかになった。
安全なはずのシャンプーが、発癌(がん)性物質の生成につながる恐れがあることが新たな研究で明らかになった。
アメリカの下水処理場で調査したところ、シャンプーをはじめとする家庭用製品が浄水処理過程で使用される消毒剤と反応して、ニトロソアミンという発癌性物質を生成することがわかった。ニトロソアミンはほとんど研究が進んでおらず、この物質が回り回って水道水に混入することもあり得るという。
今回の研究でイェール大学チームは、ニトロソアミン類のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)に注目した。アメリカ環境保護庁(EPA)はNDMAを“ヒトに対しておそらく発癌性がある(Probable human Carcinogen)”化学物質に分類している。
アメリカの下水処理場で一般的に使用されている消毒剤クロラミン(塩素とアンモニアの化合物)と、家庭用洗剤の化学物質が反応した際に、少量のニトロソアミンが生じる。クロラミンは、最近、アメリカの水道水に用いられるようになった物質である。従来の塩素消毒で生成されるトリハロメタンなどの有害物質が問題になり、EPAが基準を定めて以来、下水処理にも利用されている。
まだ結論は出ていないが、「新たな問題が浮上したことは確かだ。それも深刻化している。クロラミンによるものだ」と、マサチューセッツ大学アマースト校の環境工学者デイビッド・レックハウ氏は今回の研究を聞いて指摘する。
ニトロソアミンの発生源は加工肉製品やたばこの煙など多岐にわたるが、水道水に含まれるニトロソアミン誘引物質については長年謎だった。
しかし、これまでの化粧品の研究から、第四級アミンという物質がニトロソアミン生成の一因である可能性が示唆されていた。家庭用洗剤にも含まれている化合物である。
ニトロソアミンのさらなる発生源を探すため、研究チームはコネチカット州の下水処理場3カ所で、処理水に含まれる第四級アミンとニトロソアミンを測定し、クロラミンによる処理前後の相対量を解析した。
また、家庭用製品から無作為に4製品(シャンプー2種類、食器用洗剤、洗濯用洗剤)を選び、ニトロソアミン生成を誘引する化学物質を含んでいるかを調べた。調査対象製品は、米ユニリーバ社製のシャンプー“Suave”(スアーブ)とP&G社製のシャンプー“Pantene”(パンテーン)、同社製の食器用洗剤“DAWN”(ドーン)、洗濯用洗剤“Cheer”(チアー)である。
調査の結果、ニトロソアミン類の一種NDMAを生成する第四級アミンは、さまざまな製品に大量に使われているため、処理過程で完全に除去されるわけではないことがわかった。
例えば、下水処理場の1施設あたり80%の住民が調査対象のシャンプー“Suave”を毎日一定量使用すると、処理水に最大3%のニトロソアミンが含まれることになるという。食器用洗剤“DAWN”の場合は“Suave”の約36倍のNDMAを生成する。「Environmental Science & Technology」誌1月19日号に掲載されている。
洗濯用洗剤“Cheer”やシャンプー“Pantene”など一部の製品では確認されなかった。この結果は暫定的なもので、ニトロソアミンを生成する家庭用製品を特定するものではない。
今回の研究に携わったイェール大学の化学工学者ウィリアム・ミッチ氏は、第四級アミンは処理課程で除去される場合と、生物学的変化を生じて第三級アミンになるものがあると指摘する。第三級アミンはニトロソアミンをさらに多く発生させる物質である。
「問題はこれらの誘引物質の多くが高分子の有機化合物(ポリマー)であることだ。現在の分析方法ではポリマー濃度の測定には限界があるため、確かなことがわからない」と同氏は言う。ポリマーは基本となる単純な構成単位が繰り返し結合してできた鎖状の分子である。
「だからこの点でも今回の結果は忠告にすぎない。ポリマーの第四級アミンを測定して関連性を示すことはできないからね」。
安全なはずのシャンプーが、発癌(がん)性物質の生成につながる恐れがあることが新たな研究で明らかになった。
アメリカの下水処理場で調査したところ、シャンプーをはじめとする家庭用製品が浄水処理過程で使用される消毒剤と反応して、ニトロソアミンという発癌性物質を生成することがわかった。ニトロソアミンはほとんど研究が進んでおらず、この物質が回り回って水道水に混入することもあり得るという。
今回の研究でイェール大学チームは、ニトロソアミン類のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)に注目した。アメリカ環境保護庁(EPA)はNDMAを“ヒトに対しておそらく発癌性がある(Probable human Carcinogen)”化学物質に分類している。
アメリカの下水処理場で一般的に使用されている消毒剤クロラミン(塩素とアンモニアの化合物)と、家庭用洗剤の化学物質が反応した際に、少量のニトロソアミンが生じる。クロラミンは、最近、アメリカの水道水に用いられるようになった物質である。従来の塩素消毒で生成されるトリハロメタンなどの有害物質が問題になり、EPAが基準を定めて以来、下水処理にも利用されている。
まだ結論は出ていないが、「新たな問題が浮上したことは確かだ。それも深刻化している。クロラミンによるものだ」と、マサチューセッツ大学アマースト校の環境工学者デイビッド・レックハウ氏は今回の研究を聞いて指摘する。
ニトロソアミンの発生源は加工肉製品やたばこの煙など多岐にわたるが、水道水に含まれるニトロソアミン誘引物質については長年謎だった。
しかし、これまでの化粧品の研究から、第四級アミンという物質がニトロソアミン生成の一因である可能性が示唆されていた。家庭用洗剤にも含まれている化合物である。
ニトロソアミンのさらなる発生源を探すため、研究チームはコネチカット州の下水処理場3カ所で、処理水に含まれる第四級アミンとニトロソアミンを測定し、クロラミンによる処理前後の相対量を解析した。
また、家庭用製品から無作為に4製品(シャンプー2種類、食器用洗剤、洗濯用洗剤)を選び、ニトロソアミン生成を誘引する化学物質を含んでいるかを調べた。調査対象製品は、米ユニリーバ社製のシャンプー“Suave”(スアーブ)とP&G社製のシャンプー“Pantene”(パンテーン)、同社製の食器用洗剤“DAWN”(ドーン)、洗濯用洗剤“Cheer”(チアー)である。
調査の結果、ニトロソアミン類の一種NDMAを生成する第四級アミンは、さまざまな製品に大量に使われているため、処理過程で完全に除去されるわけではないことがわかった。
例えば、下水処理場の1施設あたり80%の住民が調査対象のシャンプー“Suave”を毎日一定量使用すると、処理水に最大3%のニトロソアミンが含まれることになるという。食器用洗剤“DAWN”の場合は“Suave”の約36倍のNDMAを生成する。「Environmental Science & Technology」誌1月19日号に掲載されている。
洗濯用洗剤“Cheer”やシャンプー“Pantene”など一部の製品では確認されなかった。この結果は暫定的なもので、ニトロソアミンを生成する家庭用製品を特定するものではない。
今回の研究に携わったイェール大学の化学工学者ウィリアム・ミッチ氏は、第四級アミンは処理課程で除去される場合と、生物学的変化を生じて第三級アミンになるものがあると指摘する。第三級アミンはニトロソアミンをさらに多く発生させる物質である。
「問題はこれらの誘引物質の多くが高分子の有機化合物(ポリマー)であることだ。現在の分析方法ではポリマー濃度の測定には限界があるため、確かなことがわからない」と同氏は言う。ポリマーは基本となる単純な構成単位が繰り返し結合してできた鎖状の分子である。
「だからこの点でも今回の結果は忠告にすぎない。ポリマーの第四級アミンを測定して関連性を示すことはできないからね」。
アメリカの下水処理場で調査したところ、シャンプーをはじめとする家庭用製品が浄水処理過程で使用される消毒剤と反応して、ニトロソアミンという発癌性物質を生成することがわかった。ニトロソアミンはほとんど研究が進んでおらず、この物質が回り回って水道水に混入することもあり得るという。
今回の研究でイェール大学チームは、ニトロソアミン類のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)に注目した。アメリカ環境保護庁(EPA)はNDMAを“ヒトに対しておそらく発癌性がある(Probable human Carcinogen)”化学物質に分類している。
アメリカの下水処理場で一般的に使用されている消毒剤クロラミン(塩素とアンモニアの化合物)と、家庭用洗剤の化学物質が反応した際に、少量のニトロソアミンが生じる。クロラミンは、最近、アメリカの水道水に用いられるようになった物質である。従来の塩素消毒で生成されるトリハロメタンなどの有害物質が問題になり、EPAが基準を定めて以来、下水処理にも利用されている。
まだ結論は出ていないが、「新たな問題が浮上したことは確かだ。それも深刻化している。クロラミンによるものだ」と、マサチューセッツ大学アマースト校の環境工学者デイビッド・レックハウ氏は今回の研究を聞いて指摘する。
ニトロソアミンの発生源は加工肉製品やたばこの煙など多岐にわたるが、水道水に含まれるニトロソアミン誘引物質については長年謎だった。
しかし、これまでの化粧品の研究から、第四級アミンという物質がニトロソアミン生成の一因である可能性が示唆されていた。家庭用洗剤にも含まれている化合物である。
ニトロソアミンのさらなる発生源を探すため、研究チームはコネチカット州の下水処理場3カ所で、処理水に含まれる第四級アミンとニトロソアミンを測定し、クロラミンによる処理前後の相対量を解析した。
また、家庭用製品から無作為に4製品(シャンプー2種類、食器用洗剤、洗濯用洗剤)を選び、ニトロソアミン生成を誘引する化学物質を含んでいるかを調べた。調査対象製品は、米ユニリーバ社製のシャンプー“Suave”(スアーブ)とP&G社製のシャンプー“Pantene”(パンテーン)、同社製の食器用洗剤“DAWN”(ドーン)、洗濯用洗剤“Cheer”(チアー)である。
調査の結果、ニトロソアミン類の一種NDMAを生成する第四級アミンは、さまざまな製品に大量に使われているため、処理過程で完全に除去されるわけではないことがわかった。
例えば、下水処理場の1施設あたり80%の住民が調査対象のシャンプー“Suave”を毎日一定量使用すると、処理水に最大3%のニトロソアミンが含まれることになるという。食器用洗剤“DAWN”の場合は“Suave”の約36倍のNDMAを生成する。「Environmental Science & Technology」誌1月19日号に掲載されている。
洗濯用洗剤“Cheer”やシャンプー“Pantene”など一部の製品では確認されなかった。この結果は暫定的なもので、ニトロソアミンを生成する家庭用製品を特定するものではない。
今回の研究に携わったイェール大学の化学工学者ウィリアム・ミッチ氏は、第四級アミンは処理課程で除去される場合と、生物学的変化を生じて第三級アミンになるものがあると指摘する。第三級アミンはニトロソアミンをさらに多く発生させる物質である。
「問題はこれらの誘引物質の多くが高分子の有機化合物(ポリマー)であることだ。現在の分析方法ではポリマー濃度の測定には限界があるため、確かなことがわからない」と同氏は言う。ポリマーは基本となる単純な構成単位が繰り返し結合してできた鎖状の分子である。
「だからこの点でも今回の結果は忠告にすぎない。ポリマーの第四級アミンを測定して関連性を示すことはできないからね」。
安全なはずのシャンプーが、発癌(がん)性物質の生成につながる恐れがあることが新たな研究で明らかになった。
アメリカの下水処理場で調査したところ、シャンプーをはじめとする家庭用製品が浄水処理過程で使用される消毒剤と反応して、ニトロソアミンという発癌性物質を生成することがわかった。ニトロソアミンはほとんど研究が進んでおらず、この物質が回り回って水道水に混入することもあり得るという。
今回の研究でイェール大学チームは、ニトロソアミン類のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)に注目した。アメリカ環境保護庁(EPA)はNDMAを“ヒトに対しておそらく発癌性がある(Probable human Carcinogen)”化学物質に分類している。
アメリカの下水処理場で一般的に使用されている消毒剤クロラミン(塩素とアンモニアの化合物)と、家庭用洗剤の化学物質が反応した際に、少量のニトロソアミンが生じる。クロラミンは、最近、アメリカの水道水に用いられるようになった物質である。従来の塩素消毒で生成されるトリハロメタンなどの有害物質が問題になり、EPAが基準を定めて以来、下水処理にも利用されている。
まだ結論は出ていないが、「新たな問題が浮上したことは確かだ。それも深刻化している。クロラミンによるものだ」と、マサチューセッツ大学アマースト校の環境工学者デイビッド・レックハウ氏は今回の研究を聞いて指摘する。
ニトロソアミンの発生源は加工肉製品やたばこの煙など多岐にわたるが、水道水に含まれるニトロソアミン誘引物質については長年謎だった。
しかし、これまでの化粧品の研究から、第四級アミンという物質がニトロソアミン生成の一因である可能性が示唆されていた。家庭用洗剤にも含まれている化合物である。
ニトロソアミンのさらなる発生源を探すため、研究チームはコネチカット州の下水処理場3カ所で、処理水に含まれる第四級アミンとニトロソアミンを測定し、クロラミンによる処理前後の相対量を解析した。
また、家庭用製品から無作為に4製品(シャンプー2種類、食器用洗剤、洗濯用洗剤)を選び、ニトロソアミン生成を誘引する化学物質を含んでいるかを調べた。調査対象製品は、米ユニリーバ社製のシャンプー“Suave”(スアーブ)とP&G社製のシャンプー“Pantene”(パンテーン)、同社製の食器用洗剤“DAWN”(ドーン)、洗濯用洗剤“Cheer”(チアー)である。
調査の結果、ニトロソアミン類の一種NDMAを生成する第四級アミンは、さまざまな製品に大量に使われているため、処理過程で完全に除去されるわけではないことがわかった。
例えば、下水処理場の1施設あたり80%の住民が調査対象のシャンプー“Suave”を毎日一定量使用すると、処理水に最大3%のニトロソアミンが含まれることになるという。食器用洗剤“DAWN”の場合は“Suave”の約36倍のNDMAを生成する。「Environmental Science & Technology」誌1月19日号に掲載されている。
洗濯用洗剤“Cheer”やシャンプー“Pantene”など一部の製品では確認されなかった。この結果は暫定的なもので、ニトロソアミンを生成する家庭用製品を特定するものではない。
今回の研究に携わったイェール大学の化学工学者ウィリアム・ミッチ氏は、第四級アミンは処理課程で除去される場合と、生物学的変化を生じて第三級アミンになるものがあると指摘する。第三級アミンはニトロソアミンをさらに多く発生させる物質である。
「問題はこれらの誘引物質の多くが高分子の有機化合物(ポリマー)であることだ。現在の分析方法ではポリマー濃度の測定には限界があるため、確かなことがわからない」と同氏は言う。ポリマーは基本となる単純な構成単位が繰り返し結合してできた鎖状の分子である。
「だからこの点でも今回の結果は忠告にすぎない。ポリマーの第四級アミンを測定して関連性を示すことはできないからね」。
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